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- お役立ちコラム
環境にやさしいエコ住宅への関心が高まり、冷暖房に頼りすぎることなく快適に過ごせる高気密住宅や高断熱住宅が注目されています。
よく一緒に取り上げられることが多いふたつの住宅ですが、定義はそれぞれで全く異なります。
一体どのような違いがあるのでしょうか。
高気密住宅とは在来工法(木造軸組工法)で建てられた木造住宅のこと。精度の高い建築部材や断熱材、気密材などを使って壁や天井、窓などの隙間から風が入りにくい作りになっています。
高気密住宅の明確な基準はありません。
しかし、床1㎡あたりの相当隙間面積(C値)で表現することは可能です。
一般的な住宅の相当隙間面積は9~10c㎡程度と言われているところ、省エネルギー基準では5c㎡以下であれば高気密住宅とされています。
高断熱住宅とは外壁と内壁の間に断熱材を使ったり、断熱窓を採用したりするなどして断熱性能を高めた住宅のことを言います。
高断熱住宅も高気密住宅同様に明確な基準はありませんが、どれくらい熱が逃げにくい家なのかを示すQ値で断熱性の高さを測ることは可能です。
次世代省エネ基準では地域によって異なりますが、北海道は1.6、東北地方や新潟、長野は1.9~2.4、その他の地域は2.7以上を満たせば高断熱住宅といえます。
断熱方法には家全体を断熱材で覆う外断熱と、壁の間や天井、床下に断熱材を設置する内断熱のふたつがあります。
最近の注文住宅の主流は気密性と断熱性の両方を備えた、高気密・高断熱住宅です。
気密性を高めて家の中で冷暖房の効きを良くし、さまざまな断熱材を使って断熱性能を高くすることができます。
どちらかの性能が低いと、気密性が高くても隙間風が入ってきてしまったり、断熱性が高くてもエアコンの風を逃してしまったりするので、せっかく住宅を建てるのであれば気密性と断熱性の両方を重視しましょう。
住宅の断熱性を高めることで、さまざまなメリットを感じられます。
ここからは代表的な高断熱住宅のメリットを紹介していきます。
高断熱住宅は外からの空気の侵入を防いで、反対に室内に流れる冷暖房の空気を外に逃さないため、冬場でも体の冷えを防ぐことができます。
夏は涼しさを、冬は暖かさををキープできるため、一年中快適に過ごすことができるでしょう。
室内の空気の侵入や流出を防ぐことができて、室内の温度差を小さくすることができます。
高断熱の家は冷暖房を効率よく利用できるため、冷暖房の温度を極端に上げたり下げたりしなくても快適な温度をキープできます。
結果的に光熱費を抑えて、住宅維持にかかかるランニングコストを減らすことができるでしょう。
光熱費が高くて悩んでいる人や、省エネに興味がある人にはぴったりです。
高断熱住宅では空気の侵入や流出を最低限に抑えることができるため、室内の温度差を小さくすることができます。
リビングは暖かいのに、廊下に出た途端、寒くて震えるということもないでしょう。
室内ごとの温度差が小さくなるので、急な気温変化によって引き起こされるヒートショックの心配もありません。
ヒートショックを起こしやすい高齢者と一緒に住んでいる人も、高気密・高断熱住宅であれば安心ですね。
冬の朝によく窓に霜が降りていたり、水滴が無数についていることがありますが、これは部屋の外と中の気温差が大きくなることで発生する、結露と呼ばれる現象です。
結露はダニの発生や外壁や内装にカビが生える原因となりますが、高断熱住宅であれば外気の温度を断熱できるため、結露が発生しにくくなります。
結果的に住宅を衛生的に長持ちさせることができるでしょう。
断熱性だけではなく、気密性も備えている住宅であればより多くのメリットを感じられます。
代表的なものをあげていきましょう。
断熱性だけではなく住宅の気密性も高めると、室内の冷暖房の風がより逃げにくくなって、高断熱住宅よりもさらに光熱費を安くすることができます。
特に寒さが厳しい北海道や東北地方にお住まいの方は断熱性の高い住宅を購入すると、朝や夜の厳しい寒さも気にならなくなりそうですね。
高気密・高断熱住宅を選ぶと、高断熱住宅よりもさらにしっかりと結露を防げるようになります。
結露が起こりやすい地域にお住まいの方は、ぜひ高気密・高断熱住宅を設計して住宅性能を高めてみてはいかがでしょうか。
気密性が高くなれば壁に隙間が少なくなり、外の騒音が聞こえにくくなります。
また住宅内の騒音の流出も防ぐことができるため、喧騒から離れてゆっくりと家で過ごしたいという人や、小さな子どもがいて毎日大きな音が出るという家庭であれば気密性の高い住宅を選ぶことをおすすめします。
周りを気にする必要がないうえ、自分たちのプライバシーをしっかりと守れるでしょう。
メリットがたくさんあるように思える高気密・高断熱住宅ですが、デメリットがまったくないわけではありません 。
ここからは高気密・高断熱住宅のデメリットや注意点を紹介していきますので、いいところも悪いところもきちんと理解したうえで注文住宅の方向性を決めましょう。
高気密・高断熱住宅の家を作るためには、一般的な注文住宅を作るときよりも断熱材や断熱窓などを多く使う必要があります。
一般的に断熱材や断熱窓は材料費が高く、費用がかさむことも少なくありません。
種類によっては一般的な材料の倍額以上するものもあり、性能を高めようとすればするほど高額になってしまいます。
初期費用が高いと、高気密・高断熱住宅の建築に躊躇してしまうかもしれませんが、日々の生活のなかで光熱費やメンテナンス費用などのランニングコストを節約すれば、元が取れる可能性が十分あります。
目先の金額だけにとらわれずに、よく考えて決めましょう。
高気密・高断熱住宅は空気を逃さないというメリットがあるものの、夏場は熱気がこもってしまい、かえってデメリットになってしまうことも。
日差しがよく入る家であればなおさらです。
せっかくランニングコストを抑えるために高気密住宅にしたのに、結局夏場は冷房代が高くついてしまった…ということがないように、窓にすだれやシェードをかけたり、グリーンのカーテンを使ったりして省エネ効果を最大限に高めましょう。
気密性や断熱性を高めるために、ハウスメーカーから小さな窓を提案されることがあります。
窓を小さくすれば確かに熱は逃しにくくなりますが解放感に欠け、太陽光が入りにくいと感じることもあります。
割高になるかもしれませんが、明るい家を作るためには断熱性能の高い、大きな窓ガラスやサッシを取り入れることがおすすめです。
空気を逃しにくい高気密住宅は、家に漂う食べ物のにおいや悪臭も外に逃がしにくいというデメリットがあります。
特にリビングの気密性が高いと、調理時や食事時の食べ物のにおいがいつまでも残ってしまい、不快感を覚えるかもしれません。
においに敏感な人は空気洗浄機や消臭剤を使うなどして、においの吸収を意識すると快適に過ごせるようになります。
平成15年以降は改正建築基準法によって、すべての建物に換気設備の設置が義務付けられるようになりました。
24時間換気システムを上手に利用して空気を入れ替えれば、においがこもらないだけではなく、シックハウス症候群の予防にもなるはずです。
新築当時は断熱材も断熱窓も新しい状態で高い気密性や断熱性を期待できますが、長年暮らしていくなかでは、どうしても劣化して断熱性や気密性も低下していきます。
特に値段重視で断熱材を決めてしまうと、すぐに劣化してしまう可能性も。
せっかく高気密・高断熱住宅を建てるのであれば、機能性の高さを実感するためにある程度の高品質な素材を選ぶようにしましょう。
高気密・高断熱住宅では二酸化炭素の排出量が多い石油ファンヒーターなどの暖房器具が使えないことがあります。
こうなるとエアコンや蓄熱式暖房器具に頼らざるを得ませんが、エアコンを過度に使うと部屋が乾燥しやすくなり、のどや肌を痛めてしまうので要注意です。
冷暖房の使用中は定期的に窓を開けて風を入れ替えたり、加湿器を使って部屋の湿度を一定に保ったりするなどして工夫をしましょう。
デメリットや注意点はいくつかありますが、設計を工夫すれば高気密・高断熱住宅は年間を通して快適に暮らせる、魅力的な住宅です。
環境にやさしく、冷暖房に頼りすぎることがないため、万が一停電などになった際にも一般的な住宅よりも快適に過ごせるでしょう。
しかし、記事のなかで説明したとおり、断熱性の低い材料を使われたり、快適性の低いプランを提案されたりすると、高気密・高断熱住宅の良さを存分に感じられません。
そうかといって、自分たちで断熱窓などの素材を選ぶというのはなかなか難しいもの。
予算や希望に合わせて最適なプランを提案してくれるハウスメーカーや建築会社を選ぶことがなにより重要です。
石川県金沢市に本社を構える株式会社さくらは、これまで多数の注文住宅をご提案していますが、そのなかでも高気密・高断熱住宅を得意としています。
Villa(ヴィラ)モデルと呼ばれる注文住宅では気圧コントロールを行う第一種換気システムを採用していて、自動で外気よりも少し気圧を上げてウイルスや花粉の浸入を防ぎます。
地震にも安心な制震ダンパーを装備した長期優良住宅で、人にも環境にもやさしい気密・断熱システムを採用しているのが特徴です。
消費電力を最大40%削減できるZEH対応モデルは大きな窓と吹き抜けが特徴のおしゃれなデザインで、高気密・高断熱住宅の弱点とされる圧迫感を感じることもありません。
北陸地方を中心にギャラリーやモデルルームを展開していますので、気になる方はぜひ一度足をお運びくださいませ。
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