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- お役立ちコラム
リフォームと建て替えの定義には明確な違いがありますが、一体何がどのように違うのでしょうか。
費用の面からも比較してみました。
建て替えの定義は比較的わかりやすく、一度家全体を解体し、更地の状態から建て直すことになればそれは建て替えと呼べます。
対する、リフォームは柱や梁などの基礎の部分を残して部分的な改築や増築、修繕などを行うことです。
キッチンやトイレなどの水回り設備だけを交換する比較的簡単な工事もリフォームですし、基礎の部分をむき出しにしてほぼすべてを新しい素材に取り替えるスケルトンリフォームと言えます。
最近増えてきている内装仕上げや設備を取り替える「リノベーション」もリフォームの一種です。
「大規模なリフォームをするのであれば、いっそ建て替えたほうが早いのでは?」と考える方もいますが、建て替えにも建築基準法で定められた幅4m以上の道路に2m以上接した土地でなければならないなど、いくつかの基準があり、必ずしもすべての住宅が建て替えできるわけではありません。
基礎の部分のみを残して外装から内装設備までを全て新しいものに取り替える全面リフォームと建て替えを比較した場合、基礎が残っている分、全面リフォームの方が安上がりになる傾向があります。
一般的な住宅の建て替え費用相場は1,500~2,500万円程度とされていますが、リフォームは部分的であれば200~300万円、全面リフォームでも1,000万円以内におさまった事例も少なくありません。
もちろん採用する素材や設備のクオリティによって費用は変わってきますので、一概に「全面リフォーム=安い」「建て替え=高い」と決めつけないようにしましょう。
リフォームにも建て替えにも、それぞれメリットとデメリットが存在します。
まずは全面リフォームした人からよく挙がる声をまとめてみました。
リフォームは建て替えと違って住居を解体する必要がありません。
解体作業以外にも地盤調査やときには土地改良を行わなければならない建て替えと違って短い工期で完了します。
ただし、住居全体の解体はなくても、基礎部分以外の解体は必要です。
この作業は職人の手作業で行われるため、意外と高くついてしまうことも。
リフォームでも建て替えでも、解体費用が発生することを覚えておきましょう。
いくら老朽したからといって愛着のある家が跡形もなくなくなってしまうのは少々寂しいものですよね。
それも全面リフォームを選ぶことでまだまだ使える部分を残しつつ、新しい住宅を完成させられます。
前住居の面影を残しつつ、快適さやトレンドのデザインを取り入れることができれば、満足感を得られるでしょう。
不動産取得税や固定資産税などの税金が発生するのはリフォームでも立て替えでも同じこと。
しかし、リフォームであればこれらの税金が減額される可能性が高いのです。
税金を抑えたいのであれば、リフォームを視野に入れてはいかがでしょうか。
全面リフォームの大きなデメリットとして、構造体が残っているために希望通りの間取りを設計しにくいという点があげられます。
間取りを変更するために壁や柱、階段などを解体しようと思っても、住宅の強度を考えるとできないことも珍しくありません。
間取りを変更できたとしても、その分解体する箇所が増えれば解体費用もおのずと高額になります。
リフォームでは建物自体を改良することができても地盤自体は改良できません。
せっかくリフォームをしたのに、災害で損壊してしまってはいけません。
地盤が緩んできて災害時が心配ということであれば、建て替えを真剣に検討することをおすすめします。
築年数が長い建物であると現行の耐震基準で作られていない可能性があり、補修工事が必要になってきます。
また、断熱性が低かったり、シロアリ被害を受けていたりすればさらなる改修工事が必要です。
追加工事が発生すればするほど費用がかさみ、建て替えと変わらない費用を請求されることがあります。
ここからはリフォームとは反対に、建て替え時に起こりうるメリット・デメリットを見ていきましょう。
リフォームのデメリットの反対になりますが、立て替えになれば既存の設計の制約を受けることなく、比較的自由な間取り設計が考えられます。
また解体した後に行われる地盤調査で地盤の状態を確認でき、万が一緩んでいる場合は土地改良を行って補強されるので安心です。
古くなった構造体も取り替えられます。
ゼロの状態から建てたピカピカの新築住宅は、やはり心が躍るもの。
自分たちのこだわりやトレンドを取り入れた、お気に入りの住宅であればなおさらです。
新しい家族形態に合わせていちから家づくりできるのも建て替えにしかないメリットと言えるでしょう。
新築住宅と同じくらい手間や工期がかかる点は、建て替えの大きなデメリットです。
ハウスメーカー探しや打ち合わせ、住宅ローンの申請や解体工事、着工と手順が多いため、計画から完成まで1年ぐらいは見ておいた方が良いでしょう。
またまだ使える建材やリフォームなども立て替えとなると全て解体してしまうことになるので、費用面やエコ視点から見ると、もったいないと感じることがあるかもしれません。
今住んでいる家を一度壊すとなれば、当然仮住まいを見つけて引っ越しをする必要が出てきます。
建て替えが終了すれば、さらにもう一度引っ越ししなければいけません。
リフォームもスケルトンリフォームであれば引っ越しが2度必要になりますが、建て替えとなると絶対に退去しなければならないため、手間や引っ越し費用、仮住まいの家賃とさまざまなものが必要になります。
リフォームにするか、建て替えにするかの判断基準は非常に難しいところです。
そのなかでもここからは判断基準になりうる5つのポイントを紹介していきます。
最もわかりやすいのは築年数による判断でしょう。
一般的に20年を超えた辺りから、リフォームか建て替えかで悩む人が増えてくるようです。
しかし、この判断を建築技術のない人が下すのはなかなか難しいこと。
築20年で基礎がガタガタになっている住宅もあれば、築30年でもまだまだしっかりしている住宅も存在するからです。
このあたりは今の住居を建てたハウスメーカーや建築業者の腕によって異なってきます。
判断に悩む場合は一度住宅診断士などの専門家を呼んでチェックしてもらうことをおすすめします。
住宅全体の状況からリフォームか建て替えのどちらの方が良いのか、有益なアドバイスをしてもらえるでしょう。
家の診断費用は5万円から10万円が相場と言われています。
東日本大震災以降、私たち日本人は自然災害、特に地震に対して敏感になっているような感覚を受けます。
どんなに立派な住宅でも耐震性能が低ければ、たった一度の地震で全てが倒壊してしまうおそれがあります。
今住んでいる家の耐震性に自信がないようでしたら、いっそのこと立て替えて地震に強い家づくりを行ったほうが良いかもしれません 。
また、1981年(昭和56年I以前に建てられた住宅は旧耐震基準に則って作られているため、現在の新耐震基準に則った住宅に比べて非常に脆弱です。
旧耐震基準の住宅を新耐震基準の住宅にリフォームすることになると大掛かりな工事が必要になってくるので、ぜひ建て替えも視野に入れてみてください。
リフォームか建て替えかで悩む大きな要因といえば、やはりコストではないでしょうか。
一般的にはリフォームよりも建て替えの方が費用もかさみますが、建築物やリフォーム方法によってはかえってリフォーム費用やランニングコストが高くつく可能性があります。
そのようなことがないように一度リフォームと建て替えの両方を検討して、トータルコストを比較してみましょう。
大体の費用感がわかってくるはずです。
リフォーム費用が建て替え費用の70%を超えてくる場合、建て替えをおすすめしている業者も存在します。
自治体によっても異なりますが、多くの自治体では耐震リフォームまたはバリアフリーリフォームを行った住宅に対して減税制度を設けています。
例えば耐震リフォームの場合、完成後1年以内は固定資産税が1/2、所得税は標準的な工事費用の相当額(基準額×改修面積)の10%相当額(上限200万円)が減免されます。
登録免許税は条件を満たすことで、抵当権設定額の0.4%が0.1%になるので、魅力的ですね。
バリアフリーリフォーム後1年の固定資産税は1/3まで引き下げられます。
例えば元々3人家族で部屋数も最小限しかなかったのに、二世帯同居をすることになれば、大掛かりな間取りの変更が求められます。
また高齢者と同居することになればゆくゆくバリアフリー機能が必要になってきて、住宅の構造から考え直さなければならないことも。
こうなるとリフォームよりも建て替えを選んだほうが早いかもしれません。
最終的に家族みんなが気持ちよく暮らせるように、全員の気持ちを重視して決めると良いでしょう。
リフォームと建て替え、どちらにしても家の状況がガラッと変わるため、判断には迷うところです。
自分たちの方向性をある程度固めたら、一度ハウスメーカーなどのプロの業者に頼んで客観的な視点から判断してもらうと、より決心がつきやすくなります。
石川県金沢市に本社を構える株式会社さくらでは土地探しから新築注文住宅の設計・建築、分譲住宅の販売、さらにはリフォーム事業も手がけております。
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