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- お役立ちコラム
あなたは賃貸派ですか?それとも持ち家派ですか?
年齢層や家族構成、各家庭の経済事情によって、家に対する考え方も千差万別ですから、「賃貸vs持ち家」論争は、なかなか決着がつきにくい問題といえそうです。
今回は戸建て賃貸のメリット・デメリットを整理するとともに、生涯コストについても比較してみました。
どちらにしようか悩んでいる方の参考になればと思います。
持ち家を購入した場合と比較して、戸建賃貸の4つのメリットについて、それぞれ詳細をみていきましょう。
家を購入するには、ある程度まとまった頭金が必要ですが、戸建賃貸の場合、毎月の家賃を払うだけで済みます。
家を購入する時にかかる登録免許税、不動産取得税、印紙税の税金を払う必要がありません。
また、毎年1月1日の時点において土地・家屋を所有しているかぎり毎年かかる固定資産税や下水道、公園、生活道路の整備拡充のために使われる都市計画税の負担もないので安心です。
不動産価格が下落してもその影響を受けず、自然災害による資産の目減りも発生しません。
住居に関する月々の支出という意味では、家賃を払うか住宅ローンを返すかの違いのみです。
しかし、数千万円も借金の返済義務があるという事実は、心理的にプレッシャーを感じる人も少なくありません。
また、住宅ローンのほかに、自動車ローンや教育ローンの借り入れが必要になったとき、審査で不利になる可能性があります。
実際に住んでみると、ドアや窓の立て付けが悪い、冷暖房の効きが悪いといった、さまざまな不具合が出てくる場合があるでしょう。
基本的に、エアコンや給湯器の設備が壊れた場合、修理や交換の費用はオーナーさんが負担します。
設備の維持管理のための出費がないのは助かりますね。
ライフスタイルの変化や求める住環境の変化に応じて、好みの物件に引越しができる点もメリットといえます。
住み替えの制約が少ないのが賃貸の良さであり、思っていたより交通量が多くうるさかった、ご近所付き合いが大変だったという場合であっても、引っ越すだけで解決できます。
また、仕事で転勤が多い人も賃貸のほうが向いているかもしれません。
最近の賃貸一戸建ての間取りや設備は、グレードの高い設備が取り入れられていたり、ゆとりのある間取りを採用していたりする物件が増えています。
特にキッチンや浴室の水回りが充実していたり、食品庫が備えられている物件もあります。
楽器を演奏できる防音室を備えた部屋や、アトリエを備えた部屋のように、個性的でユニークな物件の選択が可能で、その部屋に飽きたら手軽に住み替えることができます。
反対に、戸建て賃貸の場合、どのようなデメリットがあるかみていきましょう。
賃貸住宅の場合、居住している間は一生家賃を払い続けなくてはならず、自分の財産にはならない点がデメリットのひとつといえます。
毎月同じくらいの金額の負担をするのであれば、持ち家に払ったほうが資産になりますし、将来自分の子どもにも引き継げます。
現役時代は問題がなく家賃を支払えていたとしても、定年以降になると家賃の支払い負担を重く感じてしまうかもしれません。
基本的に、設備が故障した場合はオーナーさんの負担で修理してくれます。
しかし、完全に使えなくなるまで古い設備のまま我慢しなければならない可能性も頭に入れておきましょう。
エアコンや暖房器具は自分の好みの機種に変更することができません。
最近の住宅は気密性、断熱性に優れた住宅が増えていますが、古い物件は断熱材が十分ではなく、暖房費がかさんでしまうことも考えられます。
断熱性能は実際に住んでみないと分かりにくいものですが、物件を探す際にはせめて断熱性の高い窓が採用されているかどうかをチェックしておきましょう。
オートロックや防犯カメラで、建物全体をセキュリティ対策しているマンションに比べると、戸建ての防犯性は脆弱といえます。
留守中であることがわかりやすく、一旦敷地内に侵入してしまえばひと目につきにくいこと。
さらには窓が多く、侵入経路を確保しやすい点が理由です。
オーナーさんと相談し、防犯カメラの設置や人感センサー付き照明といったセキュリティ面を強化する必要がでてくるかもしれません。
賃貸住宅の退去時、賃貸人・賃借人があらかじめ理解しておくべき一般的なルールを示した「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」が平成23年に再改訂されました。
それによると、庭の草取りが適切におこなわれずに雑草が生い茂った場合、民法第400条「善管注意義務違反」に該当するという内容が盛り込まれました。
この法律を指摘されると、庭の整備費用が発生したり、敷金で精算されたりするおそれがあるので、日ごろから庭や外構のいきとどいたお手入れを心がける必要があります。
入居前のリフォームの状態や入居後の対応など、オーナーさんが素人で、物件の扱いに慣れていないときちんとした対応がとられず、トラブルになりがちです。
オーナーさんが管理会社に管理を任せている場合もありますが、可能であれば、事前にどのようなオーナーさんなのか、確認しておくと安心ですね。
戸建賃貸は気軽に住み替えができ、修繕コストや固定資産税がかからないのが最大のメリットです。
しかし、自分の資産にはなりませんし、壁に穴を開けたり、床材を変えたりと、自由にリフォームできません。
一生家賃を払い続ける必要があるほか、2年後ごとの更新料も必要です。
また、年金収入のみになると、家を借りられなくなる場合があります。
立ち退きを求められたり、まれにではありますが、家賃が上がる可能性もあり、生活が不安定になりがちです。
持ち家であれば、資産として活用でき、将来的にお金が必要になった場合、それを担保に融資を受けやすくなるといった利点があります。
たとえば、リバースモーゲージと呼ばれるシニア層向けの融資制度です。
自宅を担保に融資枠を設定し、お金が必要になったタイミングにその都度借りたり、年金形式で毎月借りたりできます。
生きている間に借入金の返済は必要なく、亡くなった後に自宅を売却して、そのお金を一括返済にあてられます。
老人ホームに入居する場合は、不要になった自宅を売ったり、貸したりして入居のための費用をまかなえます。
このように老後の生活資金を得るために、持ち家を活用できる仕組みが生まれているのです。
ローンを完済していれば住宅費用の負担が軽くなり、リフォームや建て替えも自由にできます。
それぞれの特徴を踏まえ、慎重に考える必要がありますね。
戸建賃貸と購入した場合の住宅費累計額を比較してみましょう。
仮に、30歳で入居する3人家族が、50年間戸建賃貸に住む場合を例にあげます。
家賃は金沢市の3LDKを参考にしています。
ただし、家族が増えたり、80歳以上長生きすると、その分コストも増えますが、修繕費のコストを考慮する必要がない部分はメリットといえますね。
<戸建賃貸の生涯コスト>
入居時費用 | 40万円 | 10万円/月 家賃4か月分 |
家賃 | 6,000万円 | 10万円/月 50年間 |
更新料 | 250万円 | 2年に1回 |
合計 | 6,290万円 |
次に4,000万円の新築戸建てを購入する場合をみていきましょう。
<持ち家の生涯コスト>
購入時頭金 | 1,000万円 | 自己資金 |
購入時諸費用 | 200万円 | 住宅価格×5% (印紙税や登記費用など) |
住宅ローン返済総額 | 約3,919万円 | 借入金額3,000万円、
返済期間35年、金利(固定)1.6%、毎月返済額(元利均等返済)ボーナス返済なし9万3,331円 /月 |
リフォーム費用 | 700万円 | 5年目に200万円(キッチン、洗面台、給湯器、壁紙)、30年目に500万円(15年目と同じ場所+トイレ、バスルーム、フローリング) |
固定資産税 | 600万円 | 年12万円 |
住宅ローン控除 | ▲222万円 | 「住宅ローン残高×1%」×10年間
年収400万円、配偶者控除ありの場合 |
合計 | 6,197万円 |
持ち家の場合、住宅ローンの返済額に加え、リフォーム費用や固定資産税などさまざまなコストがかかるため、賃貸の場合と比べると、計算がやや複雑です。
シミュレーションの結果、持ち家のコストは50年間で約6,197万円となり、賃貸とほぼ変わらない結果になりました。
ただし、持ち家の生涯コストは住宅価格や住宅ローン金利によって大きく左右されるため、単純にどちらかが絶対にお得であるとはいい切れません。
このように前提条件しだいで結果が簡単に変わるため一概に決められませんが、今後のライフスタイルも考えて自分にピッタリな家を選択できると良いですね。
このまま一生賃貸の場合、将来に不安を感じつつも、持ち家を購入して生活に支障がでないかどうか心配ですよね。
それがもし、月々支払う家賃と同程度のローン返済額でマイホームを購入できるとしたら、どのように思われますか。
きっと悪い気はしないはずです。
まずは、実際にシミュレーションをしてみませんか?
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