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- お役立ちコラム
家族が集うリビングの中に設けられた階段を、リビング階段といいます。
リビング階段は、おしゃれなうえに空間を広く見せることができ、人気が高まっている間取りです。
リビング階段を取り入れることで、リビングがおしゃれになるだけでなく、さまざまなメリットがあります。
今回の記事では詳しく紹介しますので、間取りを決める際の参考にしていただければ幸いです。
家を建てる際に間取りを決める大きなポイントは、玄関と階段だといわれています。
階段をどこに配置するかによって、家の間取りや動線などが大きく変わってくるため、家族構成などを考慮しながら慎重に検討しなくてはいけません。
近年、日本の住宅で取り入れられる事例が増えている「リビング階段」は、文字通りリビングの中に設置する階段です。「リビングイン階段」と呼ぶこともあるようです。
これまでの間取りでは、リビングを通らずに玄関からそのまま階段へと通じる設計が多かったものです。
それに対してリビング階段が増えた理由には、家を建てる面積が以前よりも小さくなっている事情があげられます。
階段をリビングに設置することで、限られた土地を有効活用できるようになったのです。
現在、注文住宅を建てる人の7割以上が、リビング階段を取り入れているというデータもあり、リビング階段の注目度はますます上がっているといえるでしょう。
リビング階段の形状には、直階段、折り返し階段、かね折れ階段、らせん階段の4種類があります。それぞれの形状について、簡単に説明します。
直階段は、まっすぐ2階へ繋がっている階段で、最も多く使用されています。
費用が安く済むメリットがありますが、設置する場所や面積によって急勾配になる点に注意が必要です。
折り返し階段は、階段の途中でU字型に折れている階段です。
踊り場があるため、広い面積が必要となります。
かね折れ階段は、階段の途中でL字型に折れている階段です。
折り返し階段ほどではありませんが、直階段よりも面積が必要です。
らせん階段は、ステップがらせん状になっている階段です。
形によっては、他の形状の階段よりも省スペースで納められる場合がありますが、構造が複雑な分費用は高くなる傾向が見られます。
どの形状にするかは、設置する場所・好み・家族構成・予算などによって決めるようにしましょう。
リビング階段を採用することで、おしゃれだけでなく、どのようなメリットがあるのでしょうか。ひとつずつ見てみましょう。
リビング階段を設けると、1階と2階がつなげられるようになります。
さらに階段部分がリビングの一部となるため、実際のリビングの広さより広く見えるようになります。
先ほどリビング階段は狭い面積を有効活用すると紹介しましたが、これはメリットのひとつでもあるのです。
リビング階段をスケルトン階段にすると、リビングが広く見える効果がさらに高まります。
スケルトン階段とは、骨組みと踏み板のみでできている階段で、段と段の間の板がありません。
この構造により、窓から差し込む光をリビングに取り込みやすくなり、明るく開放的なリビングにすることができます。
リビング階段では、1階と2階の明確な区切りがないことから行き来がしやすくなり、2階にいる家族に声をかけやすくなります。
また、小さなお子さんやお年寄りの方がいらっしゃるご家庭では、階段の上り下りに危険がないか見守ることもでき、安心して生活できます。
2階に上がるときは、必ずリビングを通らないといけないため、家族のコミュニケーションを増やすきっかけにもつながります。
お子さんと顔を合わす機会を増やしたり、声かけしやすい環境をととのえておくと、円滑なコミュニケーションが取りやすくなるでしょう。
リビング階段の下は、空きスペースになるケースがほとんどです。
この空間を活かして、収納スペースを増やすことができます。
階段の形状やリビングの面積によって、階段下にできるスペースの広さも変わってきますので、スペースに合わせて収納する用品を検討しましょう。
多くのご家庭では、掃除用品や季節家電(扇風機・除湿器・加湿器・ファンヒーターなど)、レジャーグッズ、おもちゃなどを収納していらっしゃるようです。
リビング階段は、おしゃれなうえにメリットがたくさんありますが、デメリットがあることも忘れてはいけません。
次のデメリットをふまえて、間取りに取り入れるかどうかを検討しましょう。
リビング階段では、1階と2階が吹き抜けになるため、冷暖房の効率が下がってしまいます。
暖かい空気は天井に向かい、冷たい空気は下に降りてきますので、冬はどうしても寒さを感じやすくなります。
近年の住宅は気密性や断熱性に優れていますが、それでも寒いと感じる方が多いようです。
寒さ対策として、床暖房やホットカーペットを使うと、足元を暖めることができます。
また、天井にシーリングファンを取り付け、室内の空気を循環させるのも効果的であるほか、リビング階段にカーテンや引き戸を設置し、断熱性を高める方法もあります。
ハウスメーカーと相談のうえ、地域に合った寒さ対策ができるような設計を検討するのも重要です。
北海道と沖縄では、同じ日本とはいえ気候条件が全く異なります。
冬でも快適に過ごせるようなプランを立てていきましょう。
リビング階段では、1階の空気がそのまま2階に上がっていきますので、キッチンで料理をしている匂いが2階に広がってしまいます。
また、テレビの音も同様に2階へ響くため、勉強中のお子さんが気にかけるかも知れません。
匂い対策としては、設計の段階でキッチンと階段の場所を離しておく、リビングの中央に置くタイプのアイランドキッチンを避けるなどの方法があります。
換気扇も、性能が高いものを設置し、料理中は常に回しておきましょう。大きな窓の設置も効果があります。
音が気にならないようにするには、壁・床・扉などに防音性が高い素材を取り入れるようにしましょう。
間取りによっては、リビング階段に扉の設置が有効的な場合もあります。
リビング階段を設置すると、家の出入りに必ずリビングを通りますので、来客時に外出・帰宅するとき気を遣うのが気がかりと感じる方もいます。
また、家族がリビングでくつろいでいるときに、お子さんのお友達が遊びに来てリビングを行き来しながら2階へ上ることもあるでしょう。
このような場合、プライベートと混同してしまう可能性が高くなります。
プライベートを見えにくくするには、設計時に階段をリビングの端に置き、階段とリビングの出入口を極力近づけておくことをおすすめします。
実際にリビング階段を使ってみて、後悔した…という声も、ときおり聞かれます。どのような内容なのか、いくつか紹介します。
・直階段にしたら、足を踏み外しそうになった
・部屋を広く使いたくて、階段面積を極力減らしたら、階段が急こう配になってしまった
・階段の隙間が広く、子どもが落下する恐れがある
・ベビーゲートが取り付けられない
・階段下に作った収納が使いづらい
・階段に窓を付けなかったら、薄暗い印象になってしまった
これらの問題が起こるのを防ぐために、設計の段階で希望を伝え、リビング階段が合うかどうかを見極めるようにしましょう。
石川県に本社を構える住宅メーカー・株式会社さくらでは、これまでにリビング階段のご相談・施工を多数承っております。そのうち一部を紹介します。
【事例①】
リビングの端に近い箇所へリビング階段を設置したことで、圧迫感を感じずに過ごせる設計になっています。
キッチンのすぐ上部に天井を設け、料理の匂いが極力2階へ上がらない工夫も行いました。キッチンの反対側には窓を2か所取り付け、換気ができるようにしました。
【事例②】
リビング全体を見渡せるよう、キッチンの配置にこだわっています。
お子さんにいつでも声をかけられる空間づくりができたほか、エアコンとキッチンを近くに配置してキッチンが冷えるのを避けられるようにしました。
リビング階段をはじめ、こだわりのマイホームをご検討されているお客様は、ぜひ株式会社さくらにご相談ください。
弊社では、お客様にとって理想の家づくりをお聞きしながら、プランニングを作成させていただきます。
不動産に関する用語は専門的なものが多いため、ご不明な点は些細なことでもお尋ねください。
土地探しからサポートさせていただき、希望される方には地鎮祭を行ったのち、いよいよ工事が始まります。完成・お引き渡し後も、アフターメンテナンスを行いながら長期にわたりきめ細やかにサポートいたします。
多くのお客様が初めて体験される家づくりで、不安があったり分からないことが出てきたりするかも知れません。
そんなときは、1993年の設立以来実績豊富な株式会社さくらまで、お気軽にご相談ください。石川・富山・岐阜・愛知・京都に、モデルハウスとギャラリーをご用意しておりますので、ぜひ一度足を運んでいただければ幸いです。